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  • 日差しが痛い

    日差しが痛い

    最近は日傘を持ち歩いている。
    歳をくうごとにお日様の光がささるようになって、仕事の行くだけでヘトヘトになったりしていた。日傘は持ち歩くのは少々面倒だが、日差しへの効能は的面である。
    女性用の日傘は山のようにあるので、デザインも豊富だが最近は紳士用も随分出ていて、洒落たものからアウトドア系まで値段も様々、お安くて性能が良いのも結構ある。

    一級遮光というやつが紫外線をかなりカットしてくれるらしい。が、それ用の布を張っているので見た目涼しげな傘には少々邪魔に見えるかもしれない。私の買ったのはコットンの生地の裏に遮光の布が張ってあるというもので、裏側は少々無粋な感じもあるが、機能としては申し分ない。
    アウトドア系のは安いし機能的にも優秀なので若い方が持ち歩くには良いと思う。
    私はアウトドアな人間でないのでちょいと洒落た見た目なものを選んだ。

    日傘はここ最近の買い物で一番良かったと思う。差していると疲労度が全く違う。暑さは、それほど軽減されないが、それでも体感一度位は下がるかもしれない。本当にもっと早く買っておけば良かった。

    もはや、随分前になってしまったがプラネットの撮影をしている時、役者には常に大きなアウトドアで使う様な日傘が差し掛けられていた。もちろん日焼け対策なのだが、それも作品のためで、同じ話数でも撮影する日がシーンによってバラバラなのが普通なのでシーンが変わると肌の色が変わるというのは困ると言うわけだ。単に美しいから色白であれ、と言うことではない。役者は大変である。
    スタッフも人によるが、結構ガッチリ日焼け対策している。下手すると火傷になって動けなくなるからさもありなん。
    私も日焼け止め塗ってたのに撮影一日目で随分日焼けしてヤバいと思い、UVカットの長袖の羽織ものを買った。アウトドアブランドから、その手の商品は結構出ている。キャンプとか山歩きとかする人には常識なんだろうけど。

    昔、南国に遊びに行った時、うっかり脚だけ日焼け止めを塗らずに半パンで歩いてたら次の日パンパンに腫れあがって歩くのも大変みたいな事になった。太陽の力は偉大である。

    子供の頃は海の側に住んでいて日焼けでシャワー浴びるのも辛いみたいな状態になるまで遊んでいたが、日焼け止めくらいは塗っとけと今は思う。

    今年は日差しの強い日が長く続きそうだし、ネットで日傘を探してみるのはお薦めである。

  • 映画館の中

    映画館の中

    しばらく前、劇場版アイカツプラネット!の舞台挨拶行脚をしてきた。
    盛況で大変感謝である。
    我々は何ヵ所か回るわけだが、お客さんも好きな人は何枚もチケットを取りハシゴしたりする。
    移動に失敗などすると、満席なはずの劇場の席が空いていたりして、こちらは寂しい思いをするのである。
    舞台挨拶のハシゴは是非完遂してほしい(笑)
    今回も数席空いてる回があったが、移動に失敗したのだろう。

    最近の舞台挨拶は、映画が終わった後と始まる前をセットにする。これで、待ち時間を縮めつつ2回の挨拶をこなせる。
    見終わった後の回はネタバレOKなので、話せることも多くやりやすい。観る前のお客さんを相手にする場合はネタバレは極力避けるので、ゴニョゴニョと歯切れの悪いコメントを言ってしまったりすることが多々ある。

    舞台挨拶も皆、台本が用意されている。
    渡されるのは直前だったりするが、質問とこんな答えが欲しいという想定問答が書かれているのである。この質問の面白さも当然我々のコメントの質に関わってくる。
    今回は劇場毎に台本が用意されていたが、それでも同じ質問は混じっている。
    今回であれば、花彩ちゃんが誰か感謝を伝えたい人がいますか?と言う質問を数回受けていて、流石に辛いということで途中でオミットされている。
    感謝を伝えたい人間なんて、定番の母ちゃん父ちゃん以外そういるものではない。
    プラネットメンバーは殆どが初めての舞台挨拶だったので最初は少し硬かったのが途中だいぶ慣れて尺が伸びてたのもオミットの理由である。
    私も久しぶりの舞台挨拶だったので最初の方は少し緊張していて、1回目2回目は同じ質問に同じ様な答えをしてしまい、サービスが足りなかったと反省。

    舞台挨拶の度、何を着ていくかは悩むのだが今回はあまり時間が無かったのもありアイデアもなくシャツを新調したのみ。
    一緒に上がる演者たちは、殆ど衣装の制服だったので悪くはなかったかな。
    衣装を自宅から着ていくかは非常に悩みどころ。
    本当はシワになるので現地で着替えたいのだが映画館の控え室事情的には難しい。女性用のメイクルームなどは辛うじて確保される場合が多いが、オジサンの控室は個室とかではないので着替えるならトイレくらいのものである。
    映画館は舞台挨拶など想定して少しは控え室の用意はあるが、基本的にそれほど広くない。
    他の映画などでの監督たちはどうしているのだろうか。そもそも監督なんて誰も見たくないんだから要らないんじゃないかとも思うが。
    アイロンで綺麗に仕上げたシャツにシワが入るのは毎度テンションが下がるので(笑)今度は現地着替えも検討しよう。

    映画館の裏側をウロウロ出来るのは楽しいし、映画館のイベントは好きだ。
    また年明けには舞台挨拶があると思われるので、その時また。

  • 滲みでる

    滲みでる

    アニメの監督をやっていると、人様の描いたコンテを沢山見る。原作ものであっても、コンテマンによって結構バラバラな作風で上がってくるもので面白い。
    私は長期の作品が多かったので、割と色々な人のコンテを見ている方ではないかと思う。

    キャラクターの表情の作り方など、原作があればそれ程バラツキは起こりずらいかと思いきやそうでもない。
    それは単に原作を読み込んでいないという場合もあれば、読み込んでいたとしても、このキャラクターが担当コンテマンにはこんな風に見えているのか…と不思議に思える様な芝居をさせている場合もある。
    そもそも監督のキャラクターに対する認識が多数の理解と違っているという可能性もあるのだが、原作ありにしろ、オリジナルにしろ監督は脚本作りから関わっているので、基本的には理解度は高いと思う。そりゃそうだろ…と言うもんであるが。

    面白いと思うのは、人によってズレてる方向もかなり違う。良くあるのは、担当コンテマンが普段メインでやっている作品に引っ張られるパターン。
    大体、演出家にも自分の得意や好みがあるので、キャリアの中でこう言う作品を沢山やってきたというものがある。私だったら日常芝居の多いものを受ける事が多かったとか。
    少年漫画的な仕事が好きで沢山やってきた人が、たまたま少女漫画の仕事を受けたりすると如実に癖がでる。
    少年漫画的な感性の人は、柔らかい表情みたいなものを描かなくてはいけない時、その中間的な機微をどちらか極端に振ってしまう。
    逆もまた然りで、とても怒っているみたいな少年漫画にありがちな感情の表出をソフトにしてしまうという人もいる。
    作り手の気質と言うのは、拭い難く滲み出てしまうのである。

    役者などもそうで、痩せている声優に太った役をやらせても大体上手くいかない。
    背の小さい人は、可愛らしい感じが声に乗るし、大きい人もまたそれらしさが乗る。
    自分の身体性や経験を良く知ることが、表現の幅を広げたり上手く使ったりの第一歩である。
    恐ろしげな巨漢のキャラクターが可愛い声で話す、とか…上手く嵌ると良くあるよねー、というイメージを超えていける可能性がある。
    役者のオーディションの時は、テンプレート的な選び方をなるべくしないように心がける。

    私も仕事が来ると何で俺に頼んできたんだろうか、と考えるのだが、大体は手近にいるから…だ。良くないね笑。

    しかし、スタッフの場合はオーディションもないし手近にいない奴は大体スケジュール合わないし、なかなか難しい。

    歳と共に自分に出来ることも変わってくる。
    自分の身体と仕事が上手く嵌まるかは半分運だ。
    私は自分のストライクゾーンに投げて貰えない球は見送るタイプ。はて、人生も残り少ないが、どんな球が飛んでくるやら…。

  • 10年目

    10年目

    *これはNOTEに書いたものを引っ越しした記事

    はて、アイカツプラネット!の撮影日誌が終わってから放置していたNOTE。
    せっかくなので何か書いてみようか…。
    といいつつ、何を書いたものやら。
    日々の仕事の事は殆ど言えないことばかりなので書けないし。
    文章を書くのは結構好きなのだが、現在は仕事が猛烈に忙しく、書けるとしたら移動の時間で書くくらいか。お酒もコロナとは関係なく全然呑んでない。しょんぼり…。

    アニメ業界は今、仕事が過密みたいだ。
    みたいだ、というのは人と話していると明らかに過密だなぁと思うという程度で確たるエビデンスを持ってる訳ではない。
    しかし、スタッフを集めるのがとても大変な様だと制作チームの様子を見ていると判る。いや、昔から大変ではあったのだが、ちょっとここまでのは人材不足は無かったのではなかろうか。
    過密だからといって、皆んなバブリーでウハウハ言ってるって訳でもないのが不思議である。

    バブリーで浮かれてる人が沢山いた90年代は今や30年以上前の時代である。
    私が大学を卒業する直前にバブルは崩壊して、あの時代のお祭り感は全く味わっていない、と思う。が、多少の残り香のようなものはあったかもしれない。
    80年代後半から90年代あたり、当時は浮かれた時代の雰囲気と自分の距離感がありすぎて、何か馴染めないような、あまり自分がそこに参加しているという実感もなく眺めていたが、今は音楽やら何やら多少楽しく見たり聞いたりできる。距離感は偉大である。

    コロナを取り巻く気分もだいぶ和らいだようで街もコロナ前に近い賑わいを見せるようになってきた。良きかな。自分が賑わいに身を投じるには、まだ暫くかかりそうで去年コロナ真っ盛りで暇を持て余してした時が懐かしい。
    コロナで色々狂った帳尻をこの半年くらいで合わせようとしてるような状況なので、無茶が続くのは仕方ない。身体は追いついてないが。

    しかし、アイカツ!10周年というだけでなく久しぶりの人と仕事をする機会に恵まれて気分は楽しい。
    仕事をしたくてもなかなか組めない人は沢山いる。身体は一つなので仕事の量も自ずと限界がある。一年ものの様な長いシリーズであれば、ゲスト的にでも色々な人に関わってもらえるのだけれど、なかなかそういう機会は少ない。
    ワンクール、今は大体12話。放送であれば3ヶ月ほど。制作現場が回り始めてしまえば半年経たず終わってしまうような期間である。
    この人とまた仕事がしたい、と思っても次の機会までは随分かかってしまうことが多い。

    10年経てば、スタッフもあちこち散り散りになっているので、頼みたかったが色々な事情で参加が叶わなかったスタッフもいる。仕方のないところである。
    とはいえ、多くの当時のスタッフが参加してくれてありがたい。試写会は同級会の様でもあって、終わった後はいつまでも話が尽きないような雰囲気だった。

    と、毎度取り留めない話しか出来ないと思うが書いてみるかな。