また寒くなったり…【2024年02月25日】

今週は打ち合わせ少し多め。

某スタジオで雑談していて少し手伝った作品のパッケージ売上が非常に好調であることを知る。

昨今なかなか無いのではという規模、制作デスクくんが色々大変な思いをしていたのを知っているだけに当たってよかった。デスクくんもまんざらでもなさそうな顔をしていて何よりだ。

アニメ業界でもAIを使って制作の効率化やらを目指す様な動きが緩々と始まっているらしい。

芥川賞を取った小説が結構AIを使って書かれたとか、中国アニメでAIを使った作品が始まるとか、AIはもう無視できないのは明らかなのでどうやって使っていくかという局面に入っている。

今のところAIの絵を見ていて思うのは、やはり作成者のディレクションが肝だということ。

プロンプトとか正にディレクションだし、絵で指示するにしても結局ディレクション。

AIのツールに対してアニメーターが自分達の仕事を奪ってしまうと思うのではという意見も聞いたが、まあ相当無いだろう。結局AIは人間の様に世界を認識しているわけでは無いし生きていないので人間がやっている創作と結果は似ていても内実は全く違う。

画像生成は自分でも触ってみたいもののローカルで使うには結構GPUのパワーのあるパソコンがないとダメとか意外とハードルが高いので難しそう。

古田哲也「謝罪論」読了

興味のある題材だけど、少し物足りなかった。

ビジネスマン向けだなーと思っていたら出発点が企業での講演録だった様なので納得。

後半少し触れているけど、もう少し抽象的な哲学的問題に踏み込んでほしかった。

山本貴光「文学のエコロジー」読み始める。

文学に書かれたオブジェクトをシミュレーションの素材として読み直すというのは目から鱗で面白い。

やりたいことは色々あるものの体がついていかず。

諦めつつ諦めない。

なろう系を知る【2024年02月18日】

ちょっと興味が湧いて「小説家になろう」をのぞいてみた。

近年はここからデビューした小説家が本当に多いのだなと。

基本全てが携帯で読むことを前提にできているのと検索しないと新しい小説が見つからないので、検索に引っかかる事が非常に重要なのが面白い。

タイトルがやたら長いのが多いのも合点がいった。

タイトルで内容が分かる方が自分お読みたい小説が簡単に探せるし、引っ掛かりがある方が読んでもらえる確率が高い。なんせ膨大な数の作品が投稿されている…。

どれだけアクセスされてるかなど簡単にみられるので、とてもわかりやすく小説の評価が現れている。

システムの要請だったり利用者の偏りのせいか、とても特殊にジャンル化された小説群のように見える。

まず最初の数行で面白いと思わせないと読んでもらえない…んじゃないか。

途方もなく沢山の作品の中から面白いものを見つけるには根気と体力と時間が必要で相当大変に思えるがそれでも発見されているわけで、若さが必要な作業に思える。

最近アニメ化されている作品は相当数あるわけで、ヒットしたものも多い。

夢がある。

先週は仙台に遊びに行ったり、取材小旅行に行ったりで少々体力を消耗。

仙台は新幹線で1時間くらいで着くので近い。

なんでもあるし、大都市の割に静かで居心地が良い。

取材旅行先も有名な場所ではないが意外と良いところでまた遊びにいきたくなってしまった。

仕事も頑張らないと。

トップガン【2024年02月03日】

SNSは原作とその映像化についての騒動で持ちきりで、私も言いたいことがないではないが基本的に今回のことに限らず原作と映像化についての揉め事はマネジメントや企画側の問題だ。基本的には商売の問題であって芸術的な問題ではない、と概ねの業界人は考えているだろうと思う。私も人の経験談や自分の経験を踏まえてもそう思う。

とはいえ、商売と芸術を厳密分けて考えることは難しいのだけれど。

個別の事情も分からなすぎるが誰かの自死という結末はあまりにも悲しいので何らかの大きな改善が必要だろう。

さて、トップガンを映画館で見たのでメモ。

公開当時は映画館で見た記憶がないので初めてスクリーンで見たのかもしれない。

何度か見ているのに、やはり映画館で見ると発見がある。

こんなシーンあったけ?とか、いい加減に見ていただけかもしれないけど。

トム・クルーズのほっぺたが、ぽちゃぽちゃ。86年公開だから撮影当時は22、3歳だろうか。

ヒロインの女教官シャーロット・”チャーリー”・ブラックウッド役のケリー・マクギリスとは実年齢4歳差。映画だともう少し差がある様にも見えて、それらしい配役。

映像はリマスターのおかげか概ね綺麗に感じた。

色味はコクピットの内部など特撮が絡んでいる様な部分は少し気になるくらい。

若い人の目にどう映るか分からないけど、青春物語としてよく出来た脚本になっているのが印象的だった。

まず前半は少し無鉄砲な若造がチャンスを掴んで調子に乗っていく、後半は大きな挫折を交えながら前半の展開を反転させた様なイメージ。

最初はマーヴェリックに追いかけられるチャーリーが車で追いかけてマーヴェリックを捕まえるシーンは秀逸。

恋愛、父の死の謎、友人を亡くしての挫折、そして再起、そう長くはない映画で、起きた出来事、謎の決着はほとんど着けていて娯楽作品としては素晴らしい作り。

友人を亡くしたところで、ライバルのアイスが短い悔やみをマーヴェリックに言うなど細かな気配りで、あまり嫌な印象のキャラクターが残らないようにしている。

時代の気分を色濃く切り取っていてヒット映画というものはそういうものなのだなとも思う。

歌物以外の劇伴も良いのだけれど、どうも売ってないみたいで残念。